クレペリン検査と就職活動

クレペリン 精神検査というのはよく就職活動で、企業が学生を選別する際に使われます。内田クレペリン精神検査(うちだくれぺりんせいしんけんさ)は、ドイツの精神医学者であるエミール・クレペリンが発見した作業曲線を元に、日本の内田勇三郎が1920年代から1930年代にかけて開発した性格検査・職業適性検査です。クレペリンの検査内容は単純でひと桁の足し算を5分の休憩をはさんで前半15分、後半15分の30分間行なわせた上で、1分ごとの作業量の継時的な変化のパターンから性格や適性を診断するというものです。しかし、私はこのような検査だけで、その仕事への適正を図られるなど、言語道断であり、差別以外のなにものでもないと思います。事実、このクレペリン検査は内田の期待に反して性格検査としてはあまり成功しなかったのです。

クレペリン検査と、その信頼性の問題

クレペリン検査では、性格診断は容易ではないそうですが、鉄道や自動車、航空機などの運転操縦への適性が曲線型とよく関連するという意見があります。しかしこれについてもクレペリン検査の判定方法は広く知られているところであり、理想の作業曲線が出るよう被験者が意図的に操作することも可能であるためクレペリン検査の有効性には非常に疑問が残る点が多く、やはりこれによって就職活動中に差別を受ける学生がありことを考えれば、クレペリン検査というものの存在が果たして良いものなのかどうかという議論が巻き起こるように思われる。
また、クレペリン検査ではその検査の性質上、その日の気分や状況によって全く結果が異なるという報告もあり、クレペリン検査の信頼性には非常に疑問が残るものである。

クレペリン検査の練習で理想の曲線に近づける。

就職活動を控えている学生にとっては、最初の関門になるのがこのクレペリン検査です。なので多くの学生はクレペリン検査を練習し、理想の形になるように何度も手直しして、修正してから本番に挑む者が多いようです。それはそうでしょう。一生のうちで最も重要な就職試験で、たかがクレペリン検査によって差別されていては今までの苦労が何だったのかわからないという就職活動生の意見はかなり説得力があります。しかし、クレペリン検査を個人でやろうとしても、なかなかできないものでもあります。クレペリン試験自体に著作権があるみたいで、ネット上でのクレペリンの公開は出来ないので、そのあたりの情報不足があるようです。今後このクレペリン検査のような差別的な検査はいったいどのような道を辿るのか、今後のクレペリン検査に注目です。

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